【トロンボーン4重奏】「抒情小品集」より4つの小品 E.グリーグ作曲/廣瀬大悟編曲

作曲:E.グリーグ(Edvard Hagerup Grieg)
編曲:廣瀬大悟(Daigo Hirose)

【トロンボーンクァルテット・クラール】- Trombone Quartet KLAR
2005年の「第1回トロンボーンクァルテットコンクール・イン・ジパング」での優勝を皮切りに活動を開始。メンバーは今込治(上野学園大学非常勤講師)、上田智美(東京室内管弦楽団)、廣瀬大悟(小松市立高校芸術コース非常勤講師)、黒金寛行(NHK交響楽団)で構成されている。

定価:¥2,750(税込)

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【楽曲について】
「ペール・ギュント」や「ピアノ協奏曲 イ短調」で知られるノルウェーの作曲家、エドヴァルド・グリーグ(1843-1907)が、20代の半ばからおよそ40年という歳月にわたり書きついできたピアノのための小曲をまとめたもの。いわばグリーグにとってのライフワークともいうべき、半生をかけたピアノへの想いが込められた作品である。
グリーグが愛してやまなかった祖国ノルウェーの自然を賛美したもの、おとぎ話や伝説にインスピレーションを受けたもの、等内容はさまざまであるが、豊かな詩情をたたえた曲想は一貫しており、作曲当時から現代に至るまで、ロマン派のピアノピースの重要なレパートリーとして愛好されている。
全10巻、あわせて66曲から成るこのアルバムの第3集から「愛の歌」「ふるさとにて」、第1集から「夜警の詩」「祖国の歌」を編曲した。
トロンボーン・クァルテットのレパートリーにロマン派の作品をもっと取り入れたい、という思いで選んだのが「抒情小品集」である。ピアノ曲をトロンボーンにそのまま置き換えるのは困難な場合もあり、編曲にあたっては原曲を少し変えている部分があることをお断りしておく。
それでも「愛の歌」「ふるさとにて」の、息の長いフレーズを紡ぐことによって生まれる特有の情感や美しいハーモニー、「夜警の詩」「祖国の歌」で聴かれる力強く堂々とした表情は、トロンボーン・クァルテットならではの持ち味がうまく生かされ、オリジナルとはまた違った魅力があるように感じている。

本楽譜はCD:「Transition」 Trombone Quartet KLAR (日本アコースティックレコーズ NARD-5069)に収録。


【編曲者について】
廣瀬大悟 – Daigo Hirose
富山県滑川市出身。洗足学園魚津短期大学を経て、2001年東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。2006年から富山を活動の拠点とし、独自のプロデュース理念に基づいたステージを制作・発信し続けている。近年の主な公演に「ハナヌスビトの告白」(2014)「脳内焙煎の男」(2015)、「ぶらっく・えぷろん奇譚」(2016)など。トロンボーンクァルテット・クラールのメンバーとして全国6都市で公演を行うほか、Brass Collection、滑川トロンボーントリオなどのローカルユニットでの活動も積極的に行っている。その他、FMとやま「レクサス富山 AMAZING CLASSIC」パーソナリティ、富山市民プラザ主催「クラシック“逆引き”音楽事典」講師、同「音符のおしゃべり」プロデューサー、「クラシックの雫 富山の若き演奏家たちによる室内楽コンサートシリーズ」総合副プロデューサーなど、演奏以外にも活動のフィールドを拡げている。
いっぽうで、トロンボーンアンサンブルを中心とした、管楽室内楽のための編曲を大学在学中より手がけてきた。ジャパン・エックスオー・トロンボーン・クァルテットへの編作提供のほか、洗足学園音楽大学トロンボーン会、山梨トロンボーン倶楽部、仙台トロンボーンフェスティバル、宮村和宏(オーボエ奏者)、ゆめはっと・ジュニア・ウィンド・オーケストラなど、多くの個人・団体から委嘱を受けている。
石川県小松市立高等学校芸術コース非常勤講師。(一社)富山県芸術文化協会平成27年度奨励賞受賞。

2019年10月30日